火
14
6月
2011
私は1979年に生まれました。
すでに豊かになった国に生まれた私は、経済が成長する、人びとの生活が豊になっていくということを根本的に経験したことがない世代です。
社会的な夢や希望が薄れ、先代が築いてきた豊かさや自由をもてあそぶ世代です。
私の父親は1943年に生まれました。
終戦を迎え、高度成長を経験し、人びとの生活が豊かになっていく過程を身をもって経験してきた世代です。
「一生懸命がんばれば豊かになれる」という夢が共有されていた世代です。
彼は、高校卒業後、働きはじめましたので、1961年ぐらいから働いているはずです。
池田勇人内閣が国民所得倍増計画を発表したのが1960年ですから、まさに現代日本の経済的基礎をがむしゃらに築いてきた日本人のひとりです。
今、私は上海で暮らしています(2006年から暮らしています)。
中国は、二桁成長時代から安定成長時代へと向かう過程にいるところで、まさに人びとの生活が豊になっていく現場をそのまま経験しています。
偶然か必然かわかりませんが、「国家としての転機点」「オリンピック」「万博」の3つの発生時期を日中間で比較してみると、意外なことがわかります。
[日本]
1945年 終戦
(19年)
1964年 東京オリンピック
(6年)
1970年 大阪万博
[中国]
1978年 改革開放
(20年)
2008年 北京オリンピック
(2年)
2010年 上海万博
[オリンピックでの比較]
1964年 東京オリンピック
(44年)
2008年 北京オリンピック
[万博での比較]
1970年 大阪万博
(40年)
2010年 上海万博
場所の違いはあれ、私が現在経験し、私の父親がかつて経験してきた「豊かになる過程」には、オリンピックと万博が含まれています。
今、ここで私が経験していることは、40年前の日本のように思えるのです。
私の父親が経験してきたことを、今、ここで経験しているように思えるのです。
(続く)