火
20
9月
2011
前回に続き中国に関する話をします。
先日、中国(上海)へ渡航した時の出来事です。
両替しようと思い、中国国内の銀行(国有銀行のひとつです)へ行きました。
外貨(日本円と米ドル)を中国元に換えるるほか、その他の手続きもあったので、銀行内の窓口前で順番を待っていました。
時間があったのでその日のレート(日本円、米ドル→中国元)を銀行内の職員に聞いたところ、銀行で出しているレートを教えてくれると同時に驚く助言をくれたのです。
「今日はたまたま、そこに個人でやっている両替人がいるから、その人に換えてもらうほうが得だよ」
指をさした先には、ちょっと怪しいおじさんが座っていました。
とりあえず、銀行のレートで換えてもらうよりレートがよいというので、外に出て話を聞いてみることにしました。
確かに、窓口で換えるよりは多少ですがお得でした。
私は、それなりに長い間、中国で暮らしていましたので、中国で騙される経験もそれなりにしています。
銀行でも偽札が出てくる可能性があるということを聞いたこともありますし、銀行だって信用できない!
でも、こんな怪しなおじさんを使って両替するのもどうかと思う。。。
私がどちらを使って両替したかは想像にお任せします。
様子を見ていたのですが、どうやら、このおじさんは、銀行職員の暗黙の了解のうえで、当業務を提供しているようです。
長く中国にいましたが、銀行内でこのような遭遇をしたのは初めてでした。
驚くのは、「国有銀行の支店内でこのような人を紹介された」ということです。
このおじさんに試しに、「ちなみにいくら位までの換金をやっているのか?」と聞いてみたところ、「数千万円くらいまではやるよ。ただ少し時間がいるけどね」と話していました。
中国の場合、両替は必ずしも「正規ルート」を通っているわけではないことが、よくわかる事例だと思います。
最近は、「地下銀行」的な存在も暗躍していると噂されています。
私の場合は、外貨から人民元に両替しましたが、人民元から外貨に両替することも当然におこなっているはずです。
こういった形で、人民元が外貨に両替され、海外に飛び出していく、このようなルートもあるのです。
世界中でチャイナマネーを取り込む動きが本格化していますが、どこまでが「きれいなお金」で、どこからが「汚いお金」なのか、はっきりと区別することはできません。
もしかしたら、チャイナマネーに「きれい」「汚い」と聞いてはいけないのかもしれません。
なにせ、国有銀行が怪しい方法を教えてくれるわけですから。。。
★寄稿者紹介
北川 卓(きたがわ すぐる)
ステイジアキャピタルジャパン/投資顧問事業部